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相手の世界観に敬意を表することから

こんにちは。
一之瀬 翠(いちのせあきら)です。

あなたに考えていただきたいことがあります。

「雪がとけたら何になりますか?」

これは東北地方のある小学校で、教師が児童に投げかけた質問だそうです。

さて、あなたは、何と答えましたか?

ほとんどの子どもが「水になる」と答えたそうですが、1人だけ次のように答えました。

「春になる」

なんとも感性の豊かさを感じさせるような答えですね。

もしかすると、あなたも

「明るくなる」

「茶色になる」

「外で遊べるようになる」

「寂しくなる」

「仕事になる」

「水たまりになる」などなど、

あなたならではの答えを出されたかもしれません。

すべての人が同じ考えや感性を持っているとは限らないということは、あなたもおわかりいただいているのではないでしょうか。

次に以下の話をご紹介します。

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ある日曜日の朝、ニューヨークの地下鉄で体験した。

乗客は皆、静かに座っていた。

ある人は新聞を読み、ある人は思索にふけり、

またある人は目を閉じていた。

すべては落ち着いて平和な雰囲気であった。

そこに、ひとりの男性が子供たちを連れて車両に乗り込んできた。

すぐに子供たちがうるさく騒ぎ出し、

それまでの静かな雰囲気は一瞬にして壊されてしまった。

しかし、その男性は私の隣に座って、目を閉じたまま、

周りの状況に全く気がつかない様子だった。

子供たちはといえば、

大声を出したり、物を投げたり、

人の新聞まで奪い取ったりするありさまで、

なんとも騒々しく気に障るものだった。

ところが、隣に座っている男性はそれに対して

何もしようとはしなかった。

私は、いらだちを覚えずにはいられなかった。

子供たちにそういう行動をさせておきながら注意もせず、

何の責任もとろうとはしない彼の態度が信じられなかった。

周りの人たちもいらいらしているように見えた。

私は耐えられなくなり、彼に向かって非常に控えめに、

「あなたのお子さんたちが皆さんの迷惑になっているようですよ。

もう少しおとなしくさせることはできないのでしょうか」

と言ってみた。

彼は目を開けると、

まるで初めてその様子に気づいたかのような表情になり、

柔らかい、もの静かな声でこう返事した。

「ああ、ああ、本当にそうですね。どうにかしないと……。

たった今、病院から出てきたところなんです。

一時間ほど前に妻が……、

あの子たちの母親が亡くなったものですから、

いったいどうすればいいのか……。

子供たちも混乱しているみたいで……」

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~スティーブン・R・コヴィー著 「7つの習慣」より抜粋~

私たちは意識していようがいまいが、その人のベストが思考や行動として表れています。

大切なのは、私たちはその表層をとらえて反応するのではなく、その人の背後にある喜びと悲しみの物語を理解し、自分とは違う世界観を持った相手を受け入れていく、ということではないでしょうか。

そうすることで、私たちの人生はより豊かに創造されていくと、私は考えております。

最後に私の好きな詩をご紹介します。

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「私と小鳥と鈴と」

私が両手をひろげても

お空はちっとも飛べないが、

飛べる小鳥は私のように、

地面(じべた)を速くは走れない。

私がからだをゆすっても、

きれいな音は出ないけど、

あの鳴る鈴は私のように、

たくさんな唄は知らないよ。

鈴と、小鳥と、それから私、

みんなちがって、みんないい。

~金子みすゞ~

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価値観が多様化している現代、それはある意味、自分らしく個性を発揮することが許されている非常に喜ばしい時代であると言えるのかもしれません。

もしあなたが相手の世界観を尊重し、私たち一人ひとりが自分の中にある輝きを発揮することができたら、この世界はどのような素晴らしい社会になるのでしょうか。

そのために、まず「できること」は何だろう、そんなことを想像してみるのもいいかもしれませんね。

最後までお読みいただきありがとうございました。